「犯人に告ぐ」  雫井脩介

読書

犯人に告ぐ  雫井脩介

読みよみ〜♪ No.54

あらすじ

神奈川県警の警視(巻島史彦)は、2000年の最後の日に6歳少年の誘拐事件の捜査に当たっていました。いくつかのミスで、身代金の受け渡しに失敗してしまいます。
後日、少年は遺体で発見され、非難は警察に集中します。
その時に、マスコミへの記者会見を担当したのが(巻島)でした。
マスコミに辛辣な質問に、ついに暴言を吐いてしまった(巻島)は左遷されます。
6年後、また新たな誘拐連続事件が起き、何故かその捜査に動員さられます。
今度は反対にマスコミを使って、犯人を挑発して追い込んでいくという作戦のためです。
捜査は、当面行き詰まりをみせていましたが、何通かの手紙が大きな証拠となっていきます。
クライマックスの犯人との交流は、手に汗握る臨場感で、やがて犯人を追い詰めることになります。
そして「劇場型捜査」は成功するのか、マスコミや国民が注目している中での捜査でした。

感想

この作品は、豊川悦司主演で映画になり、かなり好調な興行成績だった様です。
彼の演技力なら、この映画でも重みも凄みもあったでしょう。
犯人に「今夜は震えて眠れ」と言い放った彼のセリフは、とても迫力があったらしいので、機会があれば、私も一度観てみたいと思っています。

警察内部は、本当にこんな感じで争ってばかりいるのでしょうか?
いえ、どの職場でも男女関係なく、これが当たり前の光景なのでしょうか?
そういえば、転職の大きな原因は人間関係が一番だと聞きます。
人を助ける仕事に邁進しながら、上司や上層部に気を使ってレベルアップを目指す・・
出世の階段を登りながら、きっとストレスも相当なものでしょう。
真の「公僕」に中々なれないジレンマもわかる様な気がしますが・・


テレビっ子の私が、文句言うのもなんですが、今のテレビドラマは警察現場の語、医療現場の物語、そして法廷物がほとんどです。
それも怒鳴ってばかり、内輪揉めばかり、新人さんの失敗談ばかりが目立っているドラマばかりです。
だからどうしても、演技の上手い俳優さんや人気の高い俳優を選んで見てしまいます。
現代小説もその傾向が顕著で、本選びの時にすごく悩みます。
ヤクザ関連、バイオレンス関連、DV関連など避けて通りたい小説が多すぎます。
だって刺激の多い小説は、なんだか寝れなくなってしまうので・・
だから、ほんわかした江戸人情物を選んじゃうのかな?(笑)
歳をとった証拠かもしれませんね?

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